「漫画」カテゴリーアーカイブ

デスストローク – トニー・S・ダニエル

デスストロークは主に『ティーン・タイタンズ』シリーズに登場する、DCコミックスの有名ヴィラン。本書は単独誌としては初邦訳となる。

デッドプールの元ネタでロビンのストーカーくらいの知識しか無かったが、ショタコン・ペドフィリア・DV・パワハラ・モラハラのフルコンボだドン!のクソカス野郎なのに外見がカッコ良いからフィギュアが滅茶苦茶売れちまうんだ!と聞いて俄然読んでみたくなったのだった。が、取りあえず本書においてはそういう感じはあんまりしない。

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缶乃短編集 無職とJK

百合漫画『あの娘にキスと白百合を』(記事)で知られる漫画家、缶乃の短編集。主にメディアワークス刊行書籍に掲載されていた表題作を中心としているが、他社短編集掲載の作品なども収録されている。

そのおかげでめでたく収録されることになった『それがあの娘のほしいもの』がとってもオススメですよ(邪悪な微笑み)。

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アクタージュ act-age – 原作:マツキタツヤ 漫画:宇佐崎しろ 全12巻

映画製作を題材にした週刊少年ジャンプ連載漫画。戦闘やスポーツのようなアクションシーン無し、女性主人公という、雑誌の中では異彩を放つ作品である。

そんな次世代少年漫画として高く評価されていたが、2020年8月8日に原作者のマツキタツヤが強制猥褻で逮捕された為に連載が終了するという最悪の終わり方をしてしまった。

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ユリビュート 百合姫読切再録集

コミック百合姫に掲載された読み切り作品の再録アンソロジー。主に2019年から2020年にかけて掲載されたものの中から12作品収録している。

以前、百合姫掲載読み切りで単行本に収録されてない作品の感想を『百合姫の単行本未収録読み切り漫画』という記事にまとめたのだが、その中から3作品選ばれていた。なので本記事はほとんどそこからの再掲。

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仲谷鳰短編集 さよならオルタ

百合というマイナージャンルながら猛烈に評価された『やがて君になる』(記事)の作者、仲谷鳰の短編集。百合作品しか見たことがなかったのだが、男性キャラのナイーブな心情を描く作品もあって広範な才能を感じる。

個人的には『エクレア あなたに響く百合アンソロジー』シリーズ(記事)で既読だった『いつだって横顔』が本書を通しても一番好き。

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SQ 君の名前から始まる – 壇九(TANJIU)

微博(Weibo。Twitterが使えない中国におけるSNSで、しばしば中国版Twitterとされる)で大ヒットし、日本にも翻訳上陸した漫画。百合作品ということで紹介されて読んでみたが、主人公の女の子二人以外の(男性キャラを含んだ)キャラクターもしょっちゅう出てくるので、高校青春ものといった方が近いかも知れない。

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百合姫の単行本未収録読み切り漫画

世界唯一の百合専門雑誌『百合姫』に掲載された読み切りで、単行本には未収録の為その号を読む以外に閲覧手段が無い作品の感想をまとめた。対象期間は電子書籍化した2017年1月号以降で、新しいものから順番に古くなるようにしている。

追記:……という触れ込みでこの記事を作ったのだが、私と同じようにあの読み切りを単行本で読めるようにしたいという要望が高かった為か、『ユリビュート 百合姫読切再録集』という再録本が(電子書籍のみの発行ではあるが)出版された。

そういうわけでこの記事に掲載していた、純玲『スノウトーク』、さかなや『蔓日々草』、のちむゆ『わたしのこい』の3篇の感想はそっちの記事に移すことにした。めでたいことではあるが、この記事はちょっとスカスカになっちゃったかもね。 続きを読む 百合姫の単行本未収録読み切り漫画

マイ・ブロークン・マリコ – 平庫ワカ

「何かあった?」
「何かない日なんてないの」

青年誌的な躍動感ある絵柄から迸る激情の嵐が、作者が無名の新人であるにもかかわらず発表当初から話題になった衝撃作。いわゆる『萌え』とは異なる文脈の作風であるが、女性間の強烈な感情の描写が特に百合のファンの間で『巨大感情』とされ話題となった。

本記事はネタバレで描いているので、読んでいない方はこんなサイト見てないで取りあえずComicWalkerpixivコミックあたりで1話目の試し読みをオススメしたい。読んだら次の瞬間にはAmazonとかでポチってしてますよ、きっと。

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