アメリカのコミックス企業でありビジネス上の紆余曲折を経て世界でもっとも成功した映画シリーズを作り上げたマーベル社を巡るビジネス書。コミックスのキャラクターについて掘り下げた書籍では無く一企業の来歴を書くビジネス書である為、マーベルが凋落していた時期の描写がもっとも興味深いと感じる。
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バットマン:ザ・ラスト・エピソード – ニール・ゲイマン
シリーズ再スタートを契機として描かれた『バットマンの最終回』で、原題は『Batman: Whatever Happened to the Caped Crusader?』。もっとも長い歴史を持つヒーローの一人であるバットマンにふさわしい最終回として、幻想文学作家としても著名なニール・ゲイマンが出した答えとは?
スーサイド・スクワッド:悪虐の狂宴(THE NEW 52!) – アダム・グラス
囚人となったヴィラン達が爆弾で脅されて汚い仕事(法律が守らない仕事ってこういうことになるの……と言いたくなるようなアマンダ・ウォーラープロデュースのクソ仕事)を強要される殺伐としたシリーズ。
映画『スーサイド・スクワッド』の原作本で、2011年のリランチThe New 52!で開始した作品の一つ『スーサイド・スクワッド』#1-#7を収録している。
デスストローク – トニー・S・ダニエル
デスストロークは主に『ティーン・タイタンズ』シリーズに登場する、DCコミックスの有名ヴィラン。本書は単独誌としては初邦訳となる。
デッドプールの元ネタでロビンのストーカーくらいの知識しか無かったが、ショタコン・ペドフィリア・DV・パワハラ・モラハラのフルコンボだドン!のクソカス野郎なのに外見がカッコ良いからフィギュアが滅茶苦茶売れちまうんだ!と聞いて俄然読んでみたくなったのだった。が、取りあえず本書においてはそういう感じはあんまりしない。
コミクソロジー(ComiXology)の導入と雑感
コミクソロジー(ComiXology)は、世界のマンガファンにはおそらく世界で一番有名な漫画向けデジタル配信プラットフォーム。翻訳された日本の漫画も取り扱う幅広いラインナップがあるが、私個人はアメコミを読む手段の一つとして採用した。
マーベルアンリミテッド(Marvel Unlimited)の導入と雑感
マーベルアンリミテッド(Marvel Unlimited)は大手アメコミ出版社マーベル(MARVEL)のサブスクリプションで、定額で過去作品が読み放題になる。
キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー – エド・ブルベイカー
同タイトルの映画の原作であるが、色々と別物。死んだキャラクターがなんやかんやあって結局蘇る運命にあるアメコミ界において、スパイダーマンのベンおじさん、バットマンの二代目ロビン(ジェイソン・トッド)、そしてキャプテン・アメリカのバッキーの三人が長らく蘇らない三大キャラとされていた……のだが結局ベンおじさん以外の二人は今は元気に活躍している。そのうちの一人バッキーを蘇らせたのが本作。
マーベルズ – カート・ビュシーク
第二次世界大戦の時代から出発し、ヒーローとヴィランの登場で変わっていくマーベル世界のアメリカの数十年を、新聞記者フィル・シェルダンの目を通して描く。「マーベルヒーローの最大の敵はあの世界の市民」とアメコミファンに度々揶揄されているが、本作ではヒーロー・ヴィランたちに圧倒される市民が主人公となる。
マーベルはDCと比べて「一冊で完結している名作」というものに欠けている印象があるのだが、本作は珍しくそれに該当する作品なので気軽に読める……と書いたものの、マーベル史に詳しければ詳しいほど面白いだろうなぁこれ。
デッドプール/パニシャー・キルズ・マーベルユニバース – カレン・バン, ガース・エニス
パニッシャーがマーベルヒーロー/ヴィランを全員殺していく問題作Punisher Kills the Marvel Universeと、そのオマージュでデッドプールが全員殺していくDeadpool Kills the Marvel Universeを収録。表紙は知名度の高いデッドプールのものになっているが、結構切ないエンディングのパニッシャーの方が好きかな。
アストロシティ:ライフ・イン・ザ・ビッグシティ – カート・ビュシーク
漫画に与えられる賞としてはおそらく世界的に最も評価が高いアイズナー賞を受賞しているが、日本ではいまいち知名度が低い。アメコミには珍しい、既存のキャラクターがいないオリジナル設定の作品なのでそこが新規客にとって魅力だと思うのだが、有名なキャラがいないとなかなか難しいんだろうな。