スーパーマン:アメリカン・エイリアン

シンボルになりたいんだろ。でも、なんの?
有名になりたいのか?何者として?世界一いい人かつ神様か?
お前、そこまで性格よかねえよ
クソ野郎だったこともあるぞ

『クラーク・ケントがスーパーマンになるまで』をオムニバス形式で描いた傑作とされる。DCEU第1作目の『マン・オブ・スティール』(記事)を観て辛辣な批評をしたマックス・ランディスに対して、DCが「描いてみない?」と言って始まった企画だそうな。

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”クラーク、デカいことかまそうぜ”

これは我々が知るスーパーマンの物語ではない。まだその名で呼ばれる以前の、カンザスの農場に住む少年の物語だ。故郷を追われ、地球にたどり着いた最後のクリプトン人カル=エル。クラーク・ケントという名を与えられ、地球人として育てられた少年は、周りの子供たちとは異なる強大な力を持つがゆえに、苦悩と葛藤のなかで成長していく。青春SF映画の金字塔「クロニクル」を手がけたマックス・ランディス脚本の傑作オムニバス集。 - ShoPro Books

評判が良い作品として以前から知っていたのでなんとなく購入。ウォーリーを探せみたいな表紙のイメージから「人類全員にクリプトンパワーが備わったエルス世界。そんな中、一人だけ能力を持たない『不能者』クラーク・ケントは……」みたいな話を勝手に想像していたが全然違った。

作者のマックス・ランディスは『ブルース・ブラザーズ』(記事)監督のジョン・ランディスの息子。結構エキセントリックな人物らしく、DCEU版レックス・ルーサーの独特なキャラはザック・スナイダーが彼を参考にしているとかなんとか。

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引用した粗筋にもあるとおり、クラーク・ケントがスーパーマンになるまでの時代を少年期から追う7つのエピソードで構成されている。ライターはランディスだが、アーティストのほうはエピソードごとに異なりタッチもイメージも全然違う(ロイスとかしばらく「誰……?」ってなったよ。名前書いてあるのに)。アメコミならではの構成だ。

正直、序盤の少年期の話はあんましだった。6章目Angelが好き。クラークが『謎のマントマン』をやっていた頃で故郷のカンザスから正体知ってる旧友がやって来る話。こういう話見るとヒーローとしての自意識とか、アイデンティティとかの話は魅力的なんだと改めて感じる。ピート君はいい友達だよ……。ちなみにこのお話のカバーが単行本表紙なんだけど、読んでもよく意味分かんないんだよな。バリアント・カバーの方は見てすぐ分かるんだけど。

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