デスストローク – トニー・S・ダニエル

デスストロークは主に『ティーン・タイタンズ』シリーズに登場する、DCコミックスの有名ヴィラン。本書は単独誌としては初邦訳となる。

デッドプールの元ネタでロビンのストーカーくらいの知識しか無かったが、ショタコン・ペドフィリア・DV・パワハラ・モラハラのフルコンボだドン!のクソカス野郎なのに外見がカッコ良いからフィギュアが滅茶苦茶売れちまうんだ!と聞いて俄然読んでみたくなったのだった。が、取りあえず本書においてはそういう感じはあんまりしない。

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最高の暗殺者“デスストローク"として知られるスレイド・ウィルソンは、信頼していた仲間に裏切られて命を落としたかに思われた。だが、彼は蘇った。そして新たな姿を得た彼を待っていたのは、地球の運命を左右する陰謀と、終わりなき戦いの日々だった。バットマンやハーレイ・クインをも巻き込む、失われた記憶をめぐる死闘の行方は? テレビドラマ『アロー/ARROW』やゲーム『バットマン:アーカム』シリーズでもおなじみ、あのデッドプールのモデルにもなったDC屈指の名ヴィランの最新作が日本上陸! - Amazon

邦訳版が大した値段しなかったのだがShoPro Booksに作品紹介ページも無いあたり若干黒歴史なんだろうか?おかげで概要の引用元がAmazonになってしまった。

2014年12月から2015年5月にかけて刊行された『デスストローク』#1から#6を収録している。単独誌としては初邦訳となる為か、邦訳版アメコミではおなじみのブックレットも劇中単語の解説は1/4にとどめて3/4をデスストロークのこれまでの紹介に割いている。これ読むと初登場時からプロフェッショナルな暗殺者と父親の両面を持つキャラクターで興味深い。息子がどうたらって人気出たキャラに後から付くやつなのに最初からそういうキャラなんだな。

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そういうわけでストーリーも殺伐としたシリアスなもの。ハーレイ・クインやバットマンが出てきて、やっぱりバットマン界隈のヴィランなんだなぁと感じる。ちなみにロビンは出てこない。

敵キャラがオデュッセウスと聞いてワンダーウーマン関係の人かなと思ったら、スレイドの父親でえっ!?ってなった。ギリシャ神話に出てくる本人じゃないの?と思ったがこの名前を名乗っているだけの人間でチャールズ・ヘンリー・ウィルソンというらしい。父親チャールズと息子ジェリコが超能力者で間のスレイドはフィジカルだけ(回復能力とかはあるらしいが)ってのを見て何故かガンダムAGEのアッシュさんを思い出してしまった。

中途半端に終わるのは邦訳アメコミあるあるなのだが、これも結局どうなったの?感が結構強い。「ジェリコ君の超能力で意識が途切れて暗転」を場面転換で使いすぎじゃないかな……。大して厚くもないのにもう3回くらい見た気がするんだけど。この続きになるらしい邦訳の『ゴッド・キラー』の紹介を見るとオデュッセウスはどうもここで倒して終わりらしい。

というわけで、思ったよりまともなキャラだなという感想に終わった。多分『ティーン・タイタンズ』を見たら印象変わるんだろう。ブックレット読むと『ジューダス・コントラクト』が気になるけど、昔の本って絵が古いことより「字が汚い」のが辛いんだよな……。

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