「書籍」カテゴリーアーカイブ

やがて君になる 佐伯沙弥香について – 入間人間

告白なんてされたのは初めてだった。 なにを考えればいいのかも分からない。 ……そして、これからずっと先に、ふと振り返ると。 最初に告白してきたのが女の子だったのは、そういう運命の暗示だったのかもしれない。

人気百合漫画『やがて君になる』(記事)のスピンオフ小説。著者は『安達としまむら』シリーズの入間人間。

本編中において「もう絶対勝利させては貰えないサブポジション」でのたうち回る佐伯沙弥香先輩が主人公。本編読んでいると主役カップルよりもずっと心情描写に印象が残るキャラで、外伝で掘り下げするとなったら他には考えられないという人物でもある。スピンオフ作品は原作知ってるとなんか違うなという違和感が出ることも多いのだが、後書きで原作者が「あまりに紛れもない佐伯沙弥香」と書いているとおりでさすがと言うほか無い。

続きを読む やがて君になる 佐伯沙弥香について – 入間人間

観察力を磨く 名画読解 – エイミー ・E・ハーマン

不快な内容を伝える練習をするのに、アートに勝る教材はない。物議をかもす作品や、醜いものをテーマにした作品はいくらでもあるし、何よりアートは、鑑賞者ひとりひとりに対して平等に存在する。自発的に動いたり、返事をしたり、家までついてきたりしない。時間を超越していて、見る人の解釈にかかわらず、そこにある。 (p259)

観察力を磨くためのセミナー「知覚の技法」を警察や大企業に行っている著者がそれを書籍化した作品。なおタイトルに名画とあるが訓練の題材として使っているだけで、本書は美術を専門とした本ではない。

続きを読む 観察力を磨く 名画読解 – エイミー ・E・ハーマン

少女☆歌劇レヴュースタァライト メモリアルブック

強烈な演出と凝った構成で(主に百合厨の)アニメファンの心を鷲づかみにしてしまった作品、少女☆歌劇レヴュースタァライト(記事)のファンブック。基本的には電撃G’sマガジンに掲載されていたピンナップ記事の再録だが、その合間合間に監督他のスタッフのインタビューなどが掲載されている。

続きを読む 少女☆歌劇レヴュースタァライト メモリアルブック

「読まなくてもいい本」の読書案内:知の最前線を5日間で探検する – 橘玲

ひとの一生は限られているから、人生で最も貴重な資源は時間だ。「学問」の世界の既得権を守るために、使い物にならない理論を「アカデミズム」の名で(それも大学の高価な授業料まで取って)押しつけてくる人たちを相手にしているヒマは無い。 (p238)

本書で「読まなくていい本」とされているのは、各分野において古いパラダイムで書かれた本のことを指す。人文・科学のどの分野もその歴史の途中で「知のパラダイム」が起きて古い考え方は間違いとして一掃されている。人生は有限なのだからその古い考え方には付き合わず、最新のパラダイムを下地にした書籍を読むことが最も合理的な読書である……というのがこの著者の主張である。

続きを読む 「読まなくてもいい本」の読書案内:知の最前線を5日間で探検する – 橘玲

ブギーポップ・ビューティフル パニックキュート帝王学 – 上遠野浩平

ブギーポップシリーズ第22冊目。デビュー20周年!新アニメ決定!という華々しいタイミングでの刊行となったが、上遠野浩平らしい相変わらずなマイペースエピソード。

続きを読む ブギーポップ・ビューティフル パニックキュート帝王学 – 上遠野浩平

世界のエリートがみんな使っているシェイクスピアの英語 – 西森マリー

現在の英語表現に大きな影響を与えているシェイクスピアの有名なフレーズ、代名詞となっている人物などに平易で分かりやすい解説を付けた書籍。単語ごとに分けられた辞書的な構成をしていないのでリファレンスにはやや欠ける一方で、初学者には読みすすめていきやすい。

続きを読む 世界のエリートがみんな使っているシェイクスピアの英語 – 西森マリー

死の鳥 – ハーラン・エリスン

アメリカSF界ではカリスマ的存在だが日本では邦訳に恵まれないハーラン・エリスンの短篇集。1冊目の邦訳である『世界の中心で愛を叫んだけもの』からなんと約40年も経過してようやく出た2冊目の邦訳であり、SFファンにとっては大御所である為に遅すぎた感が凄い。嬉しいけどなんで今更……。

続きを読む 死の鳥 – ハーラン・エリスン