君のことが大大大大大好きな100人の彼女 – 原作:中村力斗 作画:野澤ゆき子

通称「100カノ」。ハーレム漫画の体裁を取った狂気のギャグ漫画であり「ヤングジャンプのボボボーボ・ボーボボ」とまで呼ばれる。「ハーレム」という男の下世話な夢も突き抜けてしまえば「不可能への挑戦」である。

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春は別れと出会いの季節、中学校の卒業式に通算100回目のメモリアルな失恋を喫した愛城恋太郎(あいじょうれんたろう)。純情で紳士で顔も性格も悪くないと周囲もお墨付きの彼は、なぜかこれまで究極的にモテなかった…。

そんな失意の恋太郎の元に突如現れた縁結び、恋愛の神さま。
神さまは言う
これから始まる高校生活、恋太郎は100人の運命の人と出会う♥そして、恋太郎と上手くいかなかった運命の人はなんやかやあって死ぬ!?らしい…。

突然、告げられた衝撃の DEAD OR LOVE×100 な運命。こうして、恋太郎のフラれ続ける灰色の日々からモテ続ける薔薇色の日々へ!彼女が100人いてはいけないなんて法律はないけど…?誰も脱落しない。させない!純情ハーレムハイスクールライフが始まる!!! - ヤングジャンプ

第1話の時点で信じがたいタイトルに「いや、まさか、そんな……」と読者が狼狽えた、最初からインパクト全開の漫画。さすがに無理だろ!と思われていたのに着実に進んでいき、その展開に慣れた現在ですら新しい回が公開される度に「この漫画頭おかしくない?」「今更?」「毎週同じ事言ってない?」ってやりとりを毎回目にする。

作品として一番の分岐点だったのは羽々里さんの登場だと思う。ようやくマトモに否定する人が来たな!って思ってたのに「ビビーン!」して、女性キャラだしそれ来るかなって最初からちょっと思ってはいたのにそれでも「マジかよ!」って言ってしまった。しかも母親キャラとかどう扱うんだよと思ってたら、恋太郎と一緒に彼女カワイイ!できるキャラで、むしろ楠莉先輩と同じく話を動かすのに便利なキャラになって唖然とした。ボスキャラが味方になったら敵だった頃より強いのどうなってるの?「大切な花に群がる害虫は駆除するまでよ」って言ってたころのIQマジでどこに行っちゃったの?こんなモンスターじゃなかったよね?

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「人気のあるラブコメは男性主人公がキモ」というのはもはやラブコメファンの常識になりつつあるが、本作も凄い極端な形で恋太郎の存在に依存している。100人の彼女とか無理に決まっているだろ!と散々言われているが「恋太郎が100人愛せるか」に疑問を抱いた人間を未だに見たことがない。凄い信頼だ。『スナックバス江』の辰兄も言ってたけど読者(オレたち)も彼女なんじゃないのか?

この恋太郎が凄すぎるせいで「ハーレムなんてのはかなりの狂気を持ってしないと成立しない」となんか分かってしまった。これからハーレム漫画描く人は大変だね……。この漫画ハーレム漫画の参考にまったくならない気がするけど。

さて読者の最大の関心は実際100人まで行くだろうか?なのだが、恋太郎は大丈夫だろう、問題はその狂気に作者と読者がついて行けるか。いやなんかもう連載が進むにつれ加速度的に常軌を逸していく本作を見ると作者は行けるんじゃないだろうか?どっちかっていうと読者がついて行けないんじゃないだろうか?そもそもなんでこんなことで悩んでるんだろうか?

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