『トライガン』作者、内藤泰弘の異界アクションバトル漫画の続編。「最初から最後まで1本描くと漫画力が上がるなら、48P完結1本よりも16P完結3本の方が経験値は上がるはず」という思想で基本的に一話完結で構成されており、突飛な設定を上手くまとめたエピソードを読むことが出来る。
「漫画」カテゴリーアーカイブ
BEASTARS(ビースターズ) – 板垣巴留
週刊少年チャンピオン掲載作品であるが、秋田書店作品のカラーからするとかなり異質な作品。著者の板垣巴留が『刃牙(バキ)』シリーズ作者である板垣恵介と父娘の関係にあることでも話題になった。
エクレア あなたに響く百合アンソロジー 全5巻
百合方面に力を入れ始めた電撃から発売されている百合アンソロジー。業界から引っ張ってきた強力な人選が良かったのか好評を博して現在5巻(無印, blanche, bleue, rouge, orange)目まで発売されている。
当初は1巻完結で短編予定で描かれているはずだが、続刊に伴って連作になっているものも多い為、興味のある方は(可能なら)無印からをお勧めする。自分は1~4巻に連作で掲載された結川カズノ先生の『雑草譚』が好み。
ルミナス=ブルー 全2巻 – 岩見樹代子
青年誌寄りの味わいと美麗な絵の著者の初連載ということで大期待だったが、2巻完結になってしまいショックを受けた。歪んでいるともいえる深い愛情を持ち味とする著者が、普段よりマイルドにしつつも暗い感情を描き上げている。なお元カノと縒りを戻す元サヤ百合という珍しいジャンルの作品でもある。
ゆりゆり – なもり
ゆるゆり作者なもりの短編集。1巻はオリジナル同人誌の再録本、2巻は百合姫の読み切りを掲載したもので1巻から7年ほど経ってからようやく出版された。
代表作ゆるゆりの作風からきらら的な内容を想起しがちであるが、どれも王道とも言えるハッピーエンドな百合作品である……2巻の途中までは。
繭、纏う – 原百合子
ねえ制服が息する音聞いたことある?
お嬢様学校という閉鎖環境、髪で結った制服、周りに影響を与えずにはいられない謎の美少女、と感情を燃え上がらせる要素てんこ盛りの百合作品。
表紙を見て「あっ、これ好みだ」ってピンと来た方には、「あなたの考えている100倍くらいそうなので、ネタバレもあるこんな記事読んでないでさっさと買いに行った方が良いですよ」と言いたい。
シロップ SECRET 禁断×百合アンソロジー
「禁断」というテーマに引き寄せられる人にピッタリな闇の百合だらけ。執筆者は百合クラスタからすると有名な人ばっかりだし、昨今山のように出ている百合アンソロジーの中では個人的にあたりだった。
双角カンケイ。全2巻 – タチ
スラップスティック・ドタバタコメディみたいに展開するのだが「いつバレるんだろ(笑)」とジェットコースター的に楽しんでいたら雲行きが怪しくなっていき、ラストでは「タチ先生……?」と呆然。同作者の「桜Trick」のイメージで行くと死ぬから気をつけて!
カヌレ スール百合アンソロジー
ごきげんよう、お姉様!だいぶ多様なテーマに展開した一迅社の百合アンソロジーだが、本作は原点に帰ってスール百合。「マリみて」が切り開いて久しい地平の作品はどこかで懐かしい。