雑誌「ウルトラジャンプ」に掲載された読み切りを集めたアンソロジー。いくつかの百合アンソロジーを読んでいるが、百合の方向性より作者の個性に振ったタイプの作品が多い本作は百合アンソロジーとしては異色であると思う(というかそもそも「読み切りの中で百合っぽい奴」を集めたものらしい)。
アンソロジーは各収録作品の短さで物足りないことも多いのだが、本作は1作1作のページ数のボリュームが多く、1巻約350ページ、2巻約440ページ、3巻約500ページもある。これは一方で紙での発行がなく電子書籍でしか読めない理由にもなっていると思われる。
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コミック百合姫に掲載された読み切り作品の再録アンソロジー。主に2019年から2020年にかけて掲載されたものの中から12作品収録している。
以前、百合姫掲載読み切りで単行本に収録されてない作品の感想を『百合姫の単行本未収録読み切り漫画』という記事にまとめたのだが、その中から3作品選ばれていた。なので本記事はほとんどそこからの再掲。
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百合方面に力を入れ始めた電撃から発売されている百合アンソロジー。業界から引っ張ってきた強力な人選が良かったのか好評を博して現在5巻(無印, blanche, bleue, rouge, orange)目まで発売されている。
当初は1巻完結で短編予定で描かれているはずだが、続刊に伴って連作になっているものも多い為、興味のある方は(可能なら)無印からをお勧めする。自分は1~4巻に連作で掲載された結川カズノ先生の『雑草譚』が好み。
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「禁断」というテーマに引き寄せられる人にピッタリな闇の百合だらけ。執筆者は百合クラスタからすると有名な人ばっかりだし、昨今山のように出ている百合アンソロジーの中では個人的にあたりだった。
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ごきげんよう、お姉様!だいぶ多様なテーマに展開した一迅社の百合アンソロジーだが、本作は原点に帰ってスール百合。「マリみて」が切り開いて久しい地平の作品はどこかで懐かしい。
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百合姫の一迅社から「レズ風俗アンソロジー」(記事)、「すれ違い巨大感情百合アンソロジー」(記事)と尖った百合アンソロジーが出てきたが、続いて極めつけのようなテーマのが出てきた。百合はハッピーエンド主義!とか、背徳感みたいな感情に拒否感ある人には当然おすすめ出来ない。
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本来のタイトルが「泣きながら百合セックスアンソロジー」だったらしく、すれ違い要素を求めると若干肩透かしを食らう。「体でつながっても心でつながれない百合アンソロジー」とかの方が良かったかも。当然ながら「百合はハッピーエンド主義!」な人は回れ右である(そんな人が手に取るとは思えないが……)。
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2010年から2014年にかけて計14巻発行された新書館の百合アンソロジー。まだ百合の供給が少なかった時代に毎回400ページ前後の大ボリュームで発行され、界隈の中では現在でも高く評価されている。
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かつての砂漠状態が信じられないくらい百合の供給が増え、百合アンソロジーも今年に入って10冊以上発行されるようになった昨今、多様化の為か凄いのが出てきた。どうしても同じようなパターンの作品になってしまいそうだが、テーマを守りつつバラエティに富んでいて感心する。
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人気百合漫画『やがて君になる』の公式アンソロジー。市場の小さい百合作品でありながら異例のヒットを飛ばした本作品、アニメ版がファンの不安を覆す高品質、スピンオフ小説(記事)に業界定番の作家を連れてきて、このアンソロジーでも有名作家をゾロゾロ揃えて、電撃も作品を大事にしていることがビンビンに伝わってくる。
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