真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER

オリジナルは2003年にPS2ゲームとして発表。女神転生シリーズ(通称メガテン)の中でもファンから高い評価を受けつつも、版権の関係で稀少化・プレミア化していた3がリマスターされて登場。

「アトラスはリマスター・リメイクで余計な要素を付けがち」とファンから言われがちらしいが、かなり忠実なリマスターになっている。またアップデートで悪魔合体の継承スキルを選択制に出来る追加要素が加って、運を天に任せた合体(当時から「○×ゲーム」と揶揄されていた)を延々と試行せずに済むようになった。

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シリーズ屈指の名作として伝説化したあの『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE』がNintendo SwitchとPlayStation4でついに復活。"原作尊重"を前提に、グラフィックスやゲーム性を向上。ファンの人も、本作初プレイの人も、この「圧倒的な悪魔体験」を、いま是非。 公式サイト

前置き

仕事で関わっている人が猛烈に奨めていたので、なんだか流されてNIntendo Switch版を購入。今までにプレイしたことのあるアトラスゲーはペルソナ1、2罪、ソウルハッカーズのみ。もう10年以上昔の話だ。

ああこんな感じだったな……と思いつつプレイしていたが、ラスボス手前でキャラクターを育てるのが面倒くさくなり一端放置。ところが

アップデートで悪魔合体の継承スキルを選択できる機能が備わった。発売日(2021/10/26)から約2ヶ月後なのでファンはもうとっくにクリアしていた時期だったと思うのだが、○×ゲームにウンザリしていた私にとっては待望のアップデートである。「年末年始にやるか!」となって(年末年始に全くプレイせず)結局1ヶ月くらいしてからDLCパワーでダーッとキャラ揃えてクリアしたのだった。

感想

ストーリー

思えばメガテンのスピンオフだけプレイしていてメガテン本編をやるのは初めてなのだが、毎回こんな寂しい世界観なんだろうか。DOOMとかもそうなのだが人類オシマイって世界観だと、じゃあ何もする意味なくない?みたいな気持ちになる。

作中のキャラが言ってることやコトワリもなんか全然腑に落ちないと言うか……。余談だがメガテニストから見てもシリーズ恒例のLOW/NEUTRAL/CHAOSに沿っていないコトワリは異質なものらしい。千晶様のヨスガは選民思想というCHAOS寄りの内容だけど、唯一階級のあるコトワリだからCHAOSなのに天使が従事していたりする。

そんな本作で一番共感できたのは、たまたま会話したトロールが言ってた「嬉しいとか悲しいって感情いらなくね?」みたいな発言だと思う。分かる……分かるよ……。あれ?でもよく考えるとシジマってまさしくそんな感じなんだっけ?

どこに行っても人間居ないし、信じられるのは子安だけだよ……と思ってたら、その子安も狂ってしまいガックリ来てしまった。そもそもなんであんな永遠の罰みたいなの受けてるんだっけ?ペルソナ2のタッちゃん(CV同じ)なの?

一番最初に出た無印版には無かったとはいえ、本来選択肢によって結末が変わるマルチエンドだったのに、戦闘システム的に必須の「貫通」を取ろうと思ったらエンディングが固定されるってあたりがコトワリどうでもええんかい感ある。当然自分もアマラ深界エンド。

システム

悪魔合体が前述の通り継承スキル選択制になって本当に良かった。まぁ最終キャラ作成以外は実際○×ゲームやっていたのだが、ランダム性がもの凄い嫌いな私は凄い徒労感を感じていた。ただ「○○剣」は武器持てないキャラには継承できない、爪が必要なスキルは爪の無いキャラには継承できない、みたいな制限を逆手にとって不要なスキルを削っていき、必要なスキルが揃うように落とし込む職人芸みたいなのは素直に凄いと思う。

選択制が入る前(前って言っても最近を除いて全部そうなんだけど)は「このキャラにこのスキルを揃えてるのは凄い!」って言うのが分かる人には分かる玄人仕様なゲームだったんだな。いやもう『ナラビのコトワリ』まで行ってる人とか(自分もそういうの気にする方なので気持ちは分かるのだが)脱帽と言うほかない。

いまではシリーズ定番となったプレスターンは本作が元祖となる。悪魔の属性についての知識がモノを言うプレスターンは、「神話・伝承という元ネタがある為、シリーズに登場するキャラクターの顔ぶれが基本的にほぼ同じ」という女神転生ならではという感じだ。

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それだけに「中盤以降魔法攻撃の威力が減衰する為、以降は物理攻撃主体になる」という本作の仕様が余計に解せない。属性攻撃使って弱点を付けば付くほど有利になったり、全体攻撃をあえて割けたりするところに独自性があると思うのだが。属性攻撃はターンを増やす方に特化して、ダメージは物理でってことなのか?

本来なら属性魔法を万編無くメンバーに持たせるんだろうけど、これのおかげでどのキャラも最終的に同じ様なスキルになるのはなんか勿体ない。最後だけ意識的に強いキャラを作ったが、この状況のおかげ(?)か意外と素材になるキャラ流用出来た。レベル上げ・資金稼ぎ用のDLCはストーリーの途中から導入していたがここで凄い役に立った。これ無しじゃ絶対やってられない。

かくして下に挙げる悪魔を用意したわけだが、ルシファー閣下NORMALでも結構強かった。HARDで戦ってる人はどうしてるんだ?ランダマイザでマイルドにしてても「デクンダ」即「王の中の王」ってやられると壊滅しない?

最終パーティ

主人公。名前はラジオドラマ版の主人公名から……と言いたいところなのだが、今調べたら「嘉嶋尚紀」だった(「紀」を間違えて「樹」にしてる)。このスクショ取らなかったら誤字に気付かないままだったな。逢磨カズヤ(漫画版)か間薙シン(小説版)にしておけばこんなことにはならなかったのに……。

定番最強キャラのベルゼブブ。地獄突きは「アイアンクロウ選定なんて自分はやらない」という意思表示だと思って貰いたいが、しかし何度見てもメギドラオンがしょうもない。本当はベルゼブブ・ヒトに6個スキルを受け継がせる予定だった(タルカジャかラクカジャ入れる予定だった)のだが、本作のシステムではイケニエ無しでは継承できるスキルが最大値の6個にならないのでイケニエ合体やろうとしたら、結果が魔神トランペッターになって唖然とした。死兆石を預かれるシステム作ればいいのに。なんでこんなことに……。

初期スキル5個も有って魔法主体のメタトロンではなく、自力でタルカジャとデスバウンド持ってこれる物理主体のミカエル(と書いたけど彼もメギドラオン自分で覚えるんだよね。器用だ)。大体何でも出来る感じになったと思う。一番想定したスキルになったキャラ。

シヴァと迷ったのだがヴィシュヌ。最初物理攻撃として使えるスキルとしてシヴァに不動剣を引き継ごうと思ったら、シヴァはランダ×バロンの組み合わせで無いと作れないのに両方とも「○○剣」系を使えないので引き継げなかったのである。「ええ……」となって彼が代打となった。

終わりに

メガテン外伝ばっかりで女神転生本編はやったことが無かったのでプレイできる機会が出来て良かった。

しかし終わりはもの凄く作業的になってしまった。資料を引きまくりながらキャラクターを揃えていくのは面白かったけど、そんなキャラクターもラスボス戦くらいでしかまともに活用していないから実はあんまり印象に残っていなかったり。レベル50台の時に作って終盤までずっと連れ歩いた悪魔(セイテンタイセイとかアマテラスとか)の方が愛着が沸く。まぁ彼らも上に挙げたキャラにどこかで吸収されてしまったのだが……。

その作業はアップデートによる悪魔合体のスキル選択性とDLCのパワーが無いと絶対出来なかった。スキル継承、レベル上げ、(悪魔全書からの召喚に必要な)資金稼ぎが短時間で出来ないんじゃとてもやれない。次の作業に行くのに時間掛かるとイライラすると言うか感情が無になってしまうのである。

余談だが私に本作を薦めてくれた人は悪魔合体の継承スキルを選択制にできるアップデートについて、「ランダムだから欲しいスキルが揃ったとき「来たぁ!」ってなるんだよ!」みたいな発言をしていた。HARDでプレイしているそうだし、好きな人は極まっているなぁ。

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