式神の城Ⅱ (Castle of Shikigami 2)

アルファシステム社の『無名世界観』シリーズに属する作品。アーケード稼働時期が2003年の縦スクロールシューティングゲームだが、2021年末にSteamとNintendo Switchに移植された。

2006年、東京上空に突如現れた「ねじれた城」。この巨大な城に納められた神狩りの武具をめぐって、さまざまなストーリーが展開。アーケードで人気を博したドラマティックシューティングの第2弾が、+αの要素を盛り込みSteamに降臨! - Steam

前置き

『ガンパレード・マーチ』や『絢爛舞踏祭』等の『無名世界観』シリーズのファンだったので当時PS2版を持っていた。いまでこそSteam他でシューティングゲームを複数所有している(プレイしているとは言っていない)私であるが、コンシューマーで購入したシューティングゲームは式神の城の1と2だけだった。ちなみにガンシューティングを含めると、もちろん(?)『精霊機動弾』も持っていた。まさしく「世界観の繋がりで普段は来ない客を連れてくる戦略」で捕まった人間だったわけだ。

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当時は設定資料集も買ったしノベライズも買ったしおそらく一番プレイした縦シューだったので、思わずSteamでサントラとセットになってるのを購入してしまった。ちなみに以前から発売されていた前作もサントラセットで購入した。良い客である。

マイナーゲームという印象なのだが、昔キングオブファイターズが縦シューになって(KOF SKY STAGE)、ネットの反応が「「「これ式神の城じゃねーか!!!」」」ってなったのを今でも覚えている。東方じゃないんだ……?まぁ東方を知らないので印象違うのかも知れないが。

しかしなんで今更……となるが、Steamの日本国内展開を行っているデジカが弾幕シューティングゲームを扱う際に前作も出していてその流れで発売したらしい。

『式神の城2』がSwitch版、Steamで発売決定。オリジナル版や移植版スタッフ陣の『式神の城』座談会をお届け - ファミ通

余談になるのだが、このインタビューを通して『式神の城(無印)』が海外で『Mobile Light Force 2』なるタイトルでキャラクターやストーリー全削除のローカライズされて発売されていたことを知った。当然「え?2?1は?」となるが、完全に別作品の『ガンバード』がやはり同じように『Mobile Light Force』になっている。

レトロンバーガー Order 31:PS4版「シスロワ」が出たし,「式神の城」(的なやつ)やろうぜ! 謎のバタ臭い女3人組が登場するゲームをさ!編 - 4Gamer.net

いやあ、頭抱えてしまう……。式神の城にこんなチャーリーズ・エンジェルみたいなキャラ出てこないぞ!

ゲーム内容

他のシューティングゲームを全然知らないので、本作がその辺のガチ勢からどう思われているのかよく分からない。多分シューティングファンからすると簡単めな作品なのではないだろうか。基本的にキャラや設定から入ってくる人をターゲットにした「キャラゲー」であり、キャラゲーだけどよく出来てるというのが私の印象である。

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なので無限コンティニューがアンロック制と知ってずっこけてしまった。キャラゲーなのに。昔やったことのあるファンに「懐かし~」って買って貰うゲームなのに。もうみんな社会人で時間無いだろうになぁ……。取りあえずラスボスまで行かせれば良いのに。

本作はEASYモードも「3面までプレイ可能」という謎のデザインになっているので、この辺の設計思想がよく分からない。「どんなに補助輪を付けても良いからまずは終わりまでさせること」「そこから補助輪を少しづつ外していって、最終的に補助輪無しを目指すこと」が成長の基本だと思うのだが、なんでこういう仕様にしたんだろう。

一方キャラゲーとしてみるとドラマティックチェンジモードで一人で二人プレイのデモ集められるのはオリジナルには無かった良い追加要素だと思う。ただ攻略的には体力ボム共通なのであんまり効果的でも無いらしい。

シューティングゲームではお馴染みのスコア世界ランキングがあるのだが、このゲーム正直人気がなさ過ぎて発売1ヶ月くらい経ってもベスト50位が全部埋まっていないキャラが普通にいる。壱式と弐式でランキング分かれているのだが心なしか弐式の方がプレイ人数が少ないような。基本的に弐式の方が強い様な気がするんだけどな?

適当にやって2面とか3面で死んだのにリザルト画面で6位とかでて「!?」って見てみたら、自分が入ってて驚愕した。この手のランキングで自分が入っているのを初めて見た……。というかラスボスまで行ってクリアした人が3~4人くらいしかいないキャラが当然のように居る。やっぱ無限コンティニューのアンロック設けたのよくなかったんじゃないかな……。

当時は金さんの弐式ばっかり気が狂ったように使っていたが、でも理論上は新井木の弐式じゃね?となってこの二人を使ってプレイ。結局コンティニューが無限になる前に金さん弐式でクリア。

終わりに

無名世界観って今どうなってるんだろうか?かつて熱中したが製作側がとっちらかしまくるからシラけてしまい、創作作品の世界観やシリーズを『追う』のはもうこれっきりにしようとなった原因となってしまった。なので例えばTYPE-MOONを追ってる人とかにも昔から「やめときなよ……」ってなってるわけですが。

今から見ると世界観の繋がりを持って別作品への橋渡しをすると言う部分に、大成功した映画シリーズのMCU(マーベルシネマティックユニバース)の先駆け的要素を感じる。パブリッシャーと契約してゲームを作る開発会社(デベロッパー)の生存戦略としての秀逸さは今でも変わっていない。

まぁでも連れて行くジャンルにも限界があるというか、この後出た『式神の城 七夜月幻想曲』(2005)がアドベンチャーで滅茶苦茶ガッカリしたのであった。で、その翌年ガンパレードオーケストラが3本も出て、ああ、嫌な記憶が蘇ってきた……。

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