百合というマイナージャンルながら猛烈に評価された『やがて君になる』(記事)の作者、仲谷鳰の短編集。百合作品しか見たことがなかったのだが、男性キャラのナイーブな心情を描く作品もあって広範な才能を感じる。
個人的には『エクレア あなたに響く百合アンソロジー』シリーズ(記事)で既読だった『いつだって横顔』が本書を通しても一番好き。
「何かあった?」
「何かない日なんてないの」
青年誌的な躍動感ある絵柄から迸る激情の嵐が、作者が無名の新人であるにもかかわらず発表当初から話題になった衝撃作。いわゆる『萌え』とは異なる文脈の作風であるが、女性間の強烈な感情の描写が特に百合のファンの間で『巨大感情』とされ話題となった。
本記事はネタバレで描いているので、読んでいない方はこんなサイト見てないで取りあえずComicWalkerかpixivコミックあたりで1話目の試し読みをオススメしたい。読んだら次の瞬間にはAmazonとかでポチってしてますよ、きっと。