「書籍」カテゴリーアーカイブ

観察力を磨く 名画読解 – エイミー ・E・ハーマン

不快な内容を伝える練習をするのに、アートに勝る教材はない。物議をかもす作品や、醜いものをテーマにした作品はいくらでもあるし、何よりアートは、鑑賞者ひとりひとりに対して平等に存在する。自発的に動いたり、返事をしたり、家までついてきたりしない。時間を超越していて、見る人の解釈にかかわらず、そこにある。 (p259)

観察力を磨くためのセミナー「知覚の技法」を警察や大企業に行っている著者がそれを書籍化した作品。なおタイトルに名画とあるが訓練の題材として使っているだけで、本書は美術を専門とした本ではない。

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少女☆歌劇レヴュースタァライト メモリアルブック

強烈な演出と凝った構成で(主に百合厨の)アニメファンの心を鷲づかみにしてしまった作品、少女☆歌劇レヴュースタァライト(記事)のファンブック。基本的には電撃G'sマガジンに掲載されていたピンナップ記事の再録だが、その合間合間に監督他のスタッフのインタビューなどが掲載されている。

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「読まなくてもいい本」の読書案内:知の最前線を5日間で探検する – 橘玲

ひとの一生は限られているから、人生で最も貴重な資源は時間だ。「学問」の世界の既得権を守るために、使い物にならない理論を「アカデミズム」の名で(それも大学の高価な授業料まで取って)押しつけてくる人たちを相手にしているヒマは無い。 (p238)

本書で「読まなくていい本」とされているのは、各分野において古いパラダイムで書かれた本のことを指す。人文・科学のどの分野もその歴史の途中で「知のパラダイム」が起きて古い考え方は間違いとして一掃されている。人生は有限なのだからその古い考え方には付き合わず、最新のパラダイムを下地にした書籍を読むことが最も合理的な読書である……というのがこの著者の主張である。

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世界のエリートがみんな使っているシェイクスピアの英語 – 西森マリー

現在の英語表現に大きな影響を与えているシェイクスピアの有名なフレーズ、代名詞となっている人物などに平易で分かりやすい解説を付けた書籍。単語ごとに分けられた辞書的な構成をしていないのでリファレンスにはやや欠ける一方で、初学者には読みすすめていきやすい。

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ディープ・スロート 大統領を葬った男 – ボブ・ウッドワード

連絡をとりあう方法を、あらかじめ決めておく必要がある――人に気づかれるおそれがなく、勘ぐられないような環境の変化を利用する、とフェルトは言った。(中略)緊急に会わなければならない場合には、手摺近くに置いてある植木鉢を奥に引っ込めることに決まった。(p67)

ウォーターゲート事件の内部告発者ディープスロートの正体である当時のFBI副長官マーク・フェルトを、リーク先であったワシントンポストの記者ボブ・ウッドワードから書いたノンフィクション。

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大統領の陰謀 ニクソンを追いつめた300日 – ボブ・ウッドワード カール・バーンスタイン

ワシントン・ポスト紙の若手記者二人が1972年のウォーターゲート事件を発端にニクソン政権が行っていた不祥事を暴くノンフィクション。

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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー/コンプリート・ヒストリー – マーク・スメラク

「オリジナルの1969年版から”ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”の名前を盗むというのは、土壇場で思いついたんだ」とアブネットは言う。「名前を盗むのは彼らの様な無法者の一団、海賊にも似たはみ出し者に相応しい行動でもある。また同時に”オリジナル”のガーディアンズに関わる物語の可能性も開かれる」 (p76)

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(記事)に合わせてその一か月前に発売されているが、映画用の副読本というわけではない。アメコミはキャラクターの設定を一新したりクロスオーバーさせたりして何十年も使いまわしてきたわけだが、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(GotG)もまた誕生してからの数十年で色々あったということを各時代のイラストとともに振り返って解説してくれる豪華本。

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お金は寝かせて増やしなさい – 水瀬ケンイチ

インデックス投資家にはおなじみのインデックスブロガー水瀬ケンイチ著。基本的にまったく知識の無い読者向けの書籍であるが、元々インデックス投資って必要となる知識が長年やっている人間でも初心者向けの範囲からたいして逸脱しない。なので知識のアップデートを兼ねて読んだ。

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