「オリジナルの1969年版から”ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”の名前を盗むというのは、土壇場で思いついたんだ」とアブネットは言う。「名前を盗むのは彼らの様な無法者の一団、海賊にも似たはみ出し者に相応しい行動でもある。また同時に”オリジナル”のガーディアンズに関わる物語の可能性も開かれる」 (p76)
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(記事)に合わせてその一か月前に発売されているが、映画用の副読本というわけではない。アメコミはキャラクターの設定を一新したりクロスオーバーさせたりして何十年も使いまわしてきたわけだが、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(GotG)もまた誕生してからの数十年で色々あったということを各時代のイラストとともに振り返って解説してくれる豪華本。
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2017年5月12日(金)に日本公開の最新映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の最強副読本が登場!200点超のオールカラー・イラストで贈る究極保存版!1969年の結成秘話から、X-MEN、アベンジャーズとの夢の共闘まで!超人気スーパーヒーロー活劇コミックスの50年史が、この1冊ですべてわかる! - 洋泉社
これを読むとマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)から入った人間にはおなじみの5人組はかなり最近になって結成されたということが分かる。アメコミの歴史的にはドラックスとガモーラが抜きんでて格上(サノスとセットの出自なんだねこの二人)で、スター・ロードは掘り起こされたというほかないほどにそれまではちょい役だったキャラ。一方で意外なことにグルートが(1960年初登場なのでGotGのみならず、他の大半のアメコミキャラより)古参キャラであるが、ロケット・ラクーンとコンビ扱いになったのは最近。
冒頭の引用に示されている通りガーディアンズ・オブ・ギャラクシーという組織としては2代目で、1代目と同じ名前なだけの別組織である。メタ的に見ると初期の4人は絶滅した種の最後の生き残りっていう共通点があって、第2期はよせあつめであると。オリジナルのメンバー初めて見たが、メジャー・ビクトリー(特殊スーツを外したヴァンス・アストロ)の外見がランボーみたいだったから、GotG Vol2でシルベスター・スタローンが演じてたのってこのキャラかぁ!と思ったらスタローンはスターホークの方だった。1代目を知ってる人からすると映画1作目の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(記事)の時点では「なんでヨンドゥ敵キャラなの?」って感じだったんだろうか?
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MCUでは今のところちょっと浮いた存在であるガーディアンズ・オブ・ギャラクシーであるが、これを読むとサノス関連のエピソードで必要だったんじゃないかとか立ち位置や意図の様なものがおぼろげにつかめてくる。『インフィニティ・ウォー』の前に読んでおいて良かった。
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