マイティ・ソー バトルロイヤル

マーベル作品クロスオーバー企画であるマーベル・シネマティック・ユニバースとしては17作品目、マイティ・ソーシリーズとしては3作目にあたる。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの様なSFをやりながら、北欧神話由来のエピソードもこなし、コメディ調で明るい娯楽大作である。3部作でダントツ一番面白いが、3作目が一番って珍しいのではないだろうか。

続きを読む マイティ・ソー バトルロイヤル

三惑星の探求 (人類補完機構全短篇3) – コードウェイナー・スミス

コードウェイナー・スミスの人類補完機構全短篇集の完結編。未訳だったものや、訳されていたものの単行本に未収録だったものなどが多い貴重な巻である。

続きを読む 三惑星の探求 (人類補完機構全短篇3) – コードウェイナー・スミス

サザーン・リーチ1 全滅領域 – ジェフ・ヴァンダミア

こんな情報を調べる程度なら、だれであっても、たいしてむずかしいことではないかもしれない。それはわかっている。だが、この日誌を読む人間には、わたしみずからこう記すことで、わたしが客観的で信用のおける人間であるとみなしてもらえるのではないかと思う。 (p90)

2015年ネビュラ長編小説賞受賞作品で映画化が決まっている。サザーン・リーチ3部作の1巻目で、異常な生態系を有する謎の領域<エリアX>に入った調査隊のメンバーが目にする異様な光景を書いているが、その設定からは想像もつかないほどに主人公の内面描写に比重が置かれている作品でもある。

続きを読む サザーン・リーチ1 全滅領域 – ジェフ・ヴァンダミア

総合タワーリシチ 完全版 – あらた伊里

人気を博したものの雑誌の休刊に伴って終了したハイテンションコメディ百合漫画が完全版になって登場。きららあたりに載っていても良さそうな明るい本編に対して、どストレートな百合描写のある描き下ろしに作者のリビドーを感じる。

続きを読む 総合タワーリシチ 完全版 – あらた伊里

ブレードランナー 2049

パチモンみたいなタイトルであるが、前作見てないと作品の理解が半分以下になるレベルでブレードランナーの続編である。後世のポストアポカリプス作品に多大な影響を与えた荒廃の空気がこれでもかってくらい描写され終始暗いエピソードが続く。私は主人公のKに肩入れしていたのですっかり暗い気分になってしまった。

続きを読む ブレードランナー 2049

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? – フィリップ・K・ディック

海外SFのフィリップ・K・ディックの代表作の一つで、映画『ブレードランナー』の原作として有名な作品。賞金稼ぎであるリック・デッカードにアンドロイド狩りを通じて起きていく心境の変化を描く。

続きを読む アンドロイドは電気羊の夢を見るか? – フィリップ・K・ディック

バットマン:イヤーワン/イヤーツー

バットマンのオリジンである『イヤーワン』、それに続く『イヤーツー』を収録。人気ライターのフランク・ミラーが担当しているイヤーワンの評価が高いようだが、個人的にはバットマン設定の美味しいところが山盛りになったイヤーツーの方が好き。

続きを読む バットマン:イヤーワン/イヤーツー