ラ・ラ・ランド

私がこの映画を見た時点で日本放映(2017年2月24日)から2週間程度たっているが、その期間でもっとも賛否両論で話題になっている映画である。ものすごい大絶賛する人と、その絶賛をありえないとする両極端な意見が目立つ。

まるでこの映画への評価姿勢で自分自身が表現されると信じているかのようだ。私は恋愛映画もミュージカル映画も苦手だが、映画ファンのリトマス試験紙のようになっている話題作品を見逃すこともできず覗いてきた。

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オーディションに落ちて意気消沈していた女優志望のミアは、ピアノの音色に誘われて入ったジャズバーで、ピアニストのセバスチャンと最悪な出会いをする。そして後日、ミアは、あるパーティ会場のプールサイドで不機嫌そうに80年代ポップスを演奏するセバスチャンと再会。初めての会話でぶつかりあう2人だったが、互いの才能と夢に惹かれ合ううちに恋に落ちていく。 - 映画.com

分かっていたことではあるがやっぱり苦手なタイプの映画である。というのは最初のハイウェイ上のミュージカルシーンですぐに分かった。そうそうミュージカルってこういうのだよな、なんで見に来たんだっけ……と思っていたら近くにいたカップルが「凄いねぇ~」みたいなこと言っててこれはもう自分とは感性が違うなぁという感じである。

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とはいっても思ったよりミュージカルシーンは多くない。そんな金かかることいっぱいできるわけないだろボケと制作陣に言われてしまいそうだが、通常のシーンの方が多いしそっちはまぁ普通。ストーリーの核となっているものは「夢を追うべきか」という非常に普遍的な内容で、二人はそれぞれ自分の夢を手に入れるものの結ばれることはなかったといういわゆるビターエンドで終わる。

少し違う道を辿っていれば(車の車線を変えるというめっちゃ古典的な表現で示されている)こんな未来もあったかもしれない、というセブの気持ちを走馬灯のようなミュージカルで表現したラストは結構感心した。ちなみに最初「まさかループものオチとかこれまで描いてきたものの方が噓でしたじゃないよな!?」と狼狽したのだが、そうじゃなくてホッとした。

こういう、単純なハッピーエンドにしないで人生の盛衰を映画的に表現したところが評価されたのだろう。分かるんだけどミアの隣にはセブがいて欲しかったんだよなぁ~とか思ってる私はいいお客さんだったな。たいして好意的に見てたわけでもないのに、結局そんなことを思ってしまうのである。

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