文学、思想などを広く扱う芸術総合誌ユリイカの2019年4月号で作家の上遠野浩平を特集している。20年前に発表されたデビュー作の「ブギーポップは笑わない」が、2019年初頭からアニメ化されたタイミングでの特集となる。多数の寄稿が掲載されており上遠野の対談も収録されている。
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ブギーポップは笑わない (2019年アニメ)
1998年にデビューしライトノベル界に猛烈な影響を与えた上遠野浩平のデビュー作にして代表作のアニメ化。2000年に『ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom』なるタイトルで一度アニメ化された作品だが、それがほぼオリジナルの内容であるのに対して本作は原作のエピソードを映像化した作品である。
元々映像化の難しい作品でう~んとなることもあったのだが、「夜明けのブギーポップ」編が非常に良かったので、いいアニメ化だったという印象である。
上遠野浩平作品 洋楽元ネタ
のSpotifyプレイリストを探したら無かったので、取り合えず作ってみた。暫定的なもので全然網羅できてないのはご愛敬。
Spotify Playlist - Music in Kouhei Kadono Works (Boogiepop etc)
ブギーポップ・ビューティフル パニックキュート帝王学 – 上遠野浩平
ブギーポップシリーズ第22冊目。デビュー20周年!新アニメ決定!という華々しいタイミングでの刊行となったが、上遠野浩平らしい相変わらずなマイペースエピソード。
ブギーポップ・ダウトフル 不可抗力のラビット・ラン – 上遠野浩平
上遠野浩平のブギーポップシリーズ21冊目。
九連内朱巳が統和機構の実験と称して身寄りのない少年少女を半ば慈善事業的に助けていたら、その中にMPLSがいててんやわんやという話。
製造人間は頭が固い – 上遠野浩平
来年でデビュー二十周年になる作家、上遠野浩平はずっと共通する世界観で作品を作り続けてきたが、ここで突然『実は作中の合成人間はこの製造人間が作っていたんです』という衝撃的な設定が明らかになる。
なお珍しいことに、この単行本の発売を記念して早川書房からインタビューを受けた記事が公開されている(新作『製造人間は頭が固い』刊行記念 ~上遠野浩平インタビュー~)。いっつも自分のスタイルで貫いてしまいがちな上遠野浩平が普通に敬語で話している、なんか新鮮なやり取りである。
螺旋のエンペロイダー Spin4 – 上遠野浩平
ブギーポップ・シリーズ(だけってわけでもないが)のスピンオフ連載小説第三弾「螺旋のエンペロイダー」の完結巻。『ビートのディシプリン』『ヴァルプルギスの後悔』と同様に全4巻での終了となる。
ブギーポップ・アンチテーゼ オルタナティヴ・エゴの乱逆 – 上遠野浩平
上遠野浩平の老舗ライトノベルの最新刊である。私はKindle待ちだったので紙の本で読んでいる人からは約二ヶ月遅れて読むことになった。
谷口正樹と、カミールこと織機綺が再登場。ちなみにスプーキーEが夢の中ではあるもののまた登場(またかよ!)。統和機構のメンバーの一部が集まってできた<アンチタイプ>と<カウンターズ>という組織が、合成人間でありながら特別な能力を発現させていないカミールの特異性に注目し、彼ら合成人間の未来に関わりうる可能性の奪い合いを始める。