マーベル社のアメコミヒーローが活躍するクロスオーバー企画、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の19作品目。今までに登場したヒーローたちが勢ぞろいして活躍する一方、とうとう表に出てきたヴィランのサノスの掘り下げもしっかり行っている凄いバランスの映画。
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「アイマンマン」「キャプテン・アメリカ」「マイティ・ソー」などマーベルコミック原作で、世界観を共有する「マーベル・シネマティック・ユニバース」に属する各作品からヒーローが集結するアクション大作「アベンジャーズ」シリーズの第3作。アイマンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクといったシリーズ当初からのヒーローたちに加え、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ドクター・ストレンジ」「スパイダーマン ホームカミング」「ブラックパンサー」からも主要ヒーローが参戦。6つ集めれば世界を滅ぼす無限の力を手にすると言われる「インフィニティ・ストーン」を狙い地球に襲来した宇宙最強の敵サノスに対し、アベンジャーズが全滅の危機に陥るほどの激しい戦いを強いられる。監督は「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟。 - 映画.com
アベンジャーズシリーズに相応しい総力戦。アベンジャーズ2.5みたいだったシビル・ウォーのルッソ兄弟がまた監督をやっているが、この二人がいて本当に良かったな……この人数を活躍させるの相当大変だぞ。4~5視点くらいあるのに全員に見せ場あるからその事実だけで感心してしまう。この映画ネタバレ防止のために俳優は自分のやっているところだけをブルースクリーンの前で演技する感じだったらしいが、脚本無いとどう繋がるのかマジで分かんないだろうな。
原作(話が全然違うので原案に近いが)である『インフィニティ・ガントレット』(記事)を読んだうえで視聴しているが、デスが登場しない関係でサノスのキャラが原作と結構違う。原作だと奇形に産まれて親にも疎まれたコンプレックスが人格を形成している(のでスター・ロードの金玉アゴ野郎発言は原作だとギャグにならない気がする)ようなキャラなのだが、映画版は理性的に判断した結果、資源に対して過剰に増えた生命を減らす決断を断固として進める男という印象。コンプレックス持ちな原作も味があるが、外見から受ける印象よりずっと理性的であるという点が強調された映画版もいい感じである。
意外と人間味あるというかソウルストーンを形成できるぐらいにはガモーラに愛情あったっぽい。GotG2のテーマだった疑似家族愛が実は彼にもあったというのは映画版の味って感じだ。生命半減は人間からするとずれた考えであるが本人的には使命感を持ってやっていて、ラストも一仕事やり遂げた感で終わるのがいい。「故郷を失った悲しみから自分の理想を追い求め、娘も部下も犠牲にして長年の夢を実現させた」という意味でサノス視点だと彼が主人公なんだよな。
Twitterでの公式タグ「ガチ全滅」が相応しいような大損害で終了。ガントレットの指パッチンで消えた組はメタ的なこと言うなら生き残ることがほぼ確定なので正直大して曇ることも無いのだが、それ以外の、特に画面外で死んでいる人たちが辛い。「アスガルドは場所ではない民だ」ってやって直後にその民が全員死亡は凄いショック……。
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そんな中生き残ったメンバーがアベンジャーズ初期メンバーばっかり……というかアベンジャーズ4で契約が一旦切れる人ばっかりな人選。彼らが4でいなくなってその後を途中参加した人たちが受け継いでいくみたいな流れなのだろうか。そんな中生き残ったネビュラが若干浮いている気がするが、(一応は)原案となるインフィニティガントレットを踏まえると次回で活躍するかも。
ストレンジの発言からすると、インフィニティストーンをすべてサノスが手に入れることが勝利条件なんだろう。タイタン戦で「スター・ロード叩かれそうだなぁ、別にあれ「サノスの力が物理的に凄すぎて押し返されました」でも結果は同じなのになぁ」と思ったが「ストレンジがスター・ロードを止めない」んだから、多分そういうことだろう。
ED後のシーンでフューリーが送信した機械のパネルに映ったマークが分からなかったが、これはキャプテン・マーベルのマークらしい。アベンジャーズ4までにやるMCUは『アントマン&ワスプ』『キャプテン・マーベル』で両方とも今作より前の時系列のエピソードなので、このお話の続きは(少なくともアメリカでは)一年後放映のアベンジャーズ4までお預けである。どういう風にたたむのかは分からないが今作でまったく顔を合わせていない社長とキャップが仲直りしてアベンジャーズ・アッセンブル!して欲しいものだ。
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