学園美少女物と見せかけて実は人類総ゾンビ状態の中で生き残っているサバイバルという作品。アニメ化と実写映画化している。千葉サドルの描く、凄い可愛い絵柄とシリアスシーンでの写実的な表現のギャップが魅力的。
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概要
学校に寝泊まりしちゃおうという学園生活部。シャベルを愛する(?)くるみ、皆をまとめるりーさん、おっとりした顧問のめぐ姉らに囲まれた丈槍ゆきの瞳に映る幸せな“日常”はしかし……!? - まんがタイムきららWeb
各巻毎の感想
このサイトを始めた時点で6巻まで既読であった為、7巻から。
7巻
自堕落部(だっけ?)でゲームが出てくるんだけど、FalloutをもじったBallout、スプラトゥーンのパロディなんかが登場する。後者はちょうど今回の巻に掲載された回を連載中に話題になってたからだろうけど、Falloutのほうは「フェラル・グールはグールを襲わない」を今のくるみに絡んだネタなんだろうか。こういうゾンビものの内容に絡んだ既存の作品を出すのは今までもやっていて、2巻でみーくんがスティーブン・キングのザ・スタンドを読んでたりする。これも海法紀光のセンスなのかもしれない。
それにしても毎回読むたびに千葉サドルは絵が上手いなぁと感じる。いわゆる萌え絵なんだけど時々凄い写実的なのである。一番それを感じたのはりーさんの例のシーンで「この人こんな絵描けるんだ……!」とすごい感心したわけであるが、今回もくるみのアップの絵で目の虹彩がリアルに描かれていて「これ萌え絵と共存できるんだなぁ……」と思ったのであった。
8巻
前巻の引きがコウガミのゾンビ化で終わっていたので、ゾンビ化を隠し通した彼が引っ掻き回すのかと思いきや今巻の冒頭であっさり殺されてしまう。その代りこれが契機になって過激派が穏健派とそこに加入した由紀達に疑いをかけて拘束をしようとするわけだ。ゾンビものにつきものの人間同士の諍いがやりたかったのかな。
メンバーがどんどん囚われていくのは若干単調ではあるものの、くるみがとうとう肉体の限界に達しているらしい描写や、るーちゃんが実は……って言うのもやったし進展はあったかな。実はるーちゃんがぬいぐるみでしたは最初から分かってたことなので別に驚くことはなかったけど、りーさんの険しい顔が久しぶりに見れて良かった。千葉サトルやっぱり絵が上手い……。次巻以降で事実を突きつけられて「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”……!!!」みたいに発狂するのが、今から楽しみである。りーさんいいよね……。
後は過激派の中でも平和主義的に見えるシノウだけど、途中で意味ありげにおなかに手をやってる描写があるのが気になる。おいおい……やっぱりコウガミ君か……。妊娠描写っていう凄いデリケートな現象がどういう内容で描かれるんだろうか。
9巻
前巻までの話をまったく忘れていたが、武闘派のメンバーがサークル一派と由紀たちを拘束したところで終わっていたらしく、そこから話が始まる。武闘派のリーダーがゾンビ化の疑いが露見したことから拘束尋問は解除、彼が大学構内に引き入れたゾンビたちによってメンバーは分断され、結局武闘派はシノウ以外全滅する。余裕こいてたアヤカの最期はゾンビものらしい惨めな終わり方である。
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今巻で『接触せずとも空気感染が起こりうる』という重要な設定が判明する。作中でも言われている通り、そうでもないと世界中が壊滅状態にまではいかなそうであるが、そうなるともうラストに救いを持ってこれる気がしない。くるみももう限界が来てる感じだし、次章で本格的に崩壊していってみーくんがラストを締める感じかな……。
りーさんが『るーちゃん』の正体に気づいて精神崩壊するシーンないかなと思っていたが、結局シノウに預けて大学を離れる形になった。由紀がめぐねえの死に気が付いた時も明確に描写されていたわけでもなかったが、結局ぬいぐるみだと気が付いたかどうかは何とも言えない。ちょっと惜しいなぁという気もするが、どのキャラも全体的に険しい表情が多くて、この絵柄でこういう絵が見られるの面白いなぁ、と今回も思った次第である。
10巻
曇っているのが素敵なりーさんがすっかり正気に戻った10巻。ようやく世界がなんでこんなことになっちゃったのかの原因も判明し、くるみちゃんが人類の希望になる可能性を示してそろそろ終わりに近づいている感。
加入した椎子さん滅茶苦茶便利キャラって感じだが、とうとうゆきに「白々しい」と言い放つキャラが出てきたかって感じだ。
11巻
「足手まといは足手まといだ」のシーンのゆき久々にゾクッと来る表情だ。「こんな表情するの?」って今更思うわけでは無いが、序盤のりーさんの例の表情と同じで「うへぇサドル先生絵上手ぇな……」ってなる。
なんか便利アイテム過ぎませんか?って感じだったボーモン君が実は……って展開で椎子さんのデレが分かって辛い。めぐねえは最初からだけどこういうのを死んだ後に描写するんだよな。
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