「自分が動いているときだけ時間が進む」というユニークな設定を採用したFPSアクションゲーム。敵が発射した銃弾の軌道を見て避けながらこっちの銃撃は当てるという「射線見てから回避余裕でした」アクションが楽しめる。
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概要
慎重な戦略と大混乱の両要素を持つFPS ゲーム、SUPERHOT。本作品の最大の特徴は「自分が動くときだけ、時間が進む」。HP 回復や弾薬の補充など一切ない。武装した赤いヤツらに立ち向かうのは、自分ひとりだけ。スローモーションで迫り来る銃弾の嵐をよけながら、奪った武器で敵を倒せ! - Steam
SUPERHOT
自分のペースで時間を動かせるので全然余裕かと思いきや結構死ぬ。「これ弾丸避けられるかな?どうかな?……あ、当たった。死んだ」みたいなことがやたら多い。これFPSでなくてTPSにしたらこういうことも無くて、弾丸の間をぎりぎりですり抜けてアクションという夢の展開が出来たと思うんだけれど。Hotswitchが途中から入ってきて、実は自分は……っていう演出に絡んでいるからTPSにはしなかったのかなぁ。
秀逸なゲーム性に反してサイバーなシナリオと演出があんまり好きじゃない。最初はゲームと思ってやっていたが実は精神を乗っ取るソフトであり、プレイヤーは肉体を捨ててソフトウェアになり、今度は新しい肉体を勧誘する側に「仲間入り」する……というSFでは割と見かける(拡散行為に現実のSNSを絡めているメタ要素が今風だが)シナリオで、それ自体は別にいい。
ただこの演出に付き合わされるのが凄いダルいのである。画面いっぱいに出る文字は(日本語化した影響はあると思うが)なんか寒いし、よく分からない奴の言いなりになるシナリオが「フィクションキャラ張りのアクションで無双したい」というこのゲームをプレイする人間の要求と相性が悪い。「自分が動いている間だけ時間が動く」と「精神はソフトウェアである」に何にも相関性が無いので開発陣の趣味だよなぁこれ。
この手の設定は仄めかしてナンボである。アクションとかのゲームは作中で文章で説明しなくていいのでいくらでもストーリーと設定をぼかすことが出来る。なので「散々赤い奴を倒しまくったけど結局俺ってどういう設定で戦っているんだ?」という部分にチラチラとヒントを小出しにしていけばいいのになぁ。「早く次のステージに行きたい!」っていうのをシナリオが強制ストップかけてテンポ悪くするのは良くない。
SUPERHOT VR
VR映えしそうな作品だなぁと思っていたが結構いい感じである。2D版で「ギリギリ避ける」のが上手くできないと思っていたが、VR版は相対して射ち合ってるのに射線を潜り抜けてこっちの攻撃だけ当てるということが出来て感動する。
VRゲームなので仕方が無いのだが、ルームスケールに使える面積が狭いと魅力半減である。私の部屋は狭いので敵との距離が離れていると、仕方がなくVIVEコントローラをマラカスみたいに振って時間を進めて、敵に来てもらうというしょうもない戦法を取る場面が多々あった。そういうこともあってかVR酔いは全然しなかった。(正確には、途中で「ビルから飛び降りろ!」という場面があって強制的に視点が動くのでそこでグラついたのだが、普段は酔わずに済んでいるんだなぁということが逆に実感できた)
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なおストーリー性みたいなものはほとんど無いのだが、サイバーな設定で進んでいく前提を了解していないと今自分は何をすればいいの?って言うのが分からなくなる人が出てきそう。頭を撃て!っていうのが自分自身の頭だとか、PCにフロッピーディスク入れて天井からぶら下がってるヘッドマウントを被るみたいなのは演出として理解できるんだけど、詰まる人はそこで詰まると思う。無印プレイ済みの私でもMIND BROKEN使え!の辺りで悩んだ。
あとステージ性の作品になるのだが死ぬといくつか前に戻ってやり直しになるので同じステージを何度もやらなくてはいけない仕様は何とかして欲しいところだ。一発ダメージを食らうと即死するのですぐにそんな状況になってしまう。
ところで手裏剣が信じられないくらい相手に当たらないんだけど上手く使ってる人はどうやって投げてるの?
SUPERHOT: MIND CONTROL DELETE
DLCではなく独立したゲームとして、2017/12/7からアーリーアクセスが始まった。だが無印やってないと、このサイバー要素はなんなの?自分は何やらされてるの?ってのが分かんなくなりそうだ(何せクリア済みの自分でもよく分からないからね)。
ストーリー性はほぼ省かれ、ステージをクリアするのを繰り返すローグライク的なシステムになっている。無印では一度攻撃を食らったら問答無用で死ぬ仕様だったが、今作は回数性のライフシステムがあり、ステージとステージの間で最大ライフを増やしたり回復したりすることが出来る。これで何回かステージをクリアするとEASY→NORMAL→HARDというように次のランクをプレイすることが出来る。途中でゲームオーバーになるとそのランクの最初からプレイすることになる。この辺の「死んだら最初から」なところがローグライク的である。なおスピーディさを重視したのか(あるいは現在はアーリーアクセスだからなのか)、クリア後の「通常の速度でリプレイ」が無い。これはちょっともったいないかも。
ゲームオーバーにならずに何回かのステージをクリアしないと次のランクに進めないので、自分はHARDの時点で詰まってしまって取り敢えずは終了。思い立ったときに気軽に始められるのがこの手のゲームの良い所なんだから、またどこかで戻ってくるとは思うけれども。
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