メタルギアライジング リベンジェンス (Metal Gear Rising: Revengeance)

メタルギアシリーズのスピンオフで、同シリーズの監督を1作目から続けていた小島秀夫が監修していない初の作品。「タクティカル・エスピオナージ・アクション」と銘打ったステルスゲームの従来作とはゲーム性が変わっており、刀を使ったアクションゲームになっている。

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世界の民間軍事会社(PMC)を巻き込んだ「ガンズ オブ ザ パトリオット」事件から3年余りが経過した。戦争がビジネスとなった時代は終焉を迎えるかに思われたが、アメリカのサイボーグ技術の流出が、戦場に新たな非対称性を持ち込んだ。

かつて少年兵としてリベリア内戦に参加、“ジャック・ザ・リッパー”の名で怖れられたという雷電は、現在はサイボーグとして民間軍事警備会社(PMSCs)“マヴェリック・セキュリティ・コンサルティング”に所属し、新興国での要人警護や国軍の訓練などを請け負うことで糊口を凌いでいた。しかし内戦を脱し復興を遂げたはずの国で、雷電達は多数のサイボーグを擁する勢力に襲撃を受け、復興の立役者である首相は死亡。敵の用心棒サムは雷電の剣が「快楽を怖れている」と指摘、雷電はサムに敗れ左目と左腕を失うことになる。 - コナミ公式サイト

PS3を購入していなかったばかりにミッシングリンク状態になっていたメタルギアシリーズを今更になってやっているが、この間クリアしたメタルギアソリッド4(記事)に続いて、ライジングもやってみた。

ストーリー・設定

本来はMGS2~MGS4の時間軸のエピソードになる予定だった作品で多分雷電がサイボーグになるオリジンとかが含まれていたものと予想されるが、開発失敗により頓挫。一時はプロジェクト全面中止になる予定もあったが、プラチナゲームスに外注し設定やゲームシステムなどを一新して発売されることとなった。

そういう経緯なのでMGS4で綺麗に終了したメタルギアシリーズの中でその先の時間軸のエピソードを扱う(現時点では)唯一の作品となった。愛国者たちがいなくなっても戦争経済とものすごく進んだナノマシン他の科学は無くならないので、MGS4でも描かれていた通りそれまでの戦闘が全然通用しない戦争がずっと続いている。これだけサイボーグが普及するともうスネークという一個人の天才的能力の存在の意味があんまりないわけで、MGS4はそういう意味でも『最後』だったんだなぁ。

このゲームをプレイした理由の半分くらいはネット上で散々ネタにされているスポーツマンことスティーヴン・アームストロング上院議員だったのだが、期待通り凄いインパクトだった。こんなに従来シリーズが持っていた因縁と無関係で、それなのに強烈な奴もそうそういない。「俺はスポーツマンだ!そこらの政治家とは鍛え方が違う!」「上院議員を舐めんじゃねえ!!」等のお馴染みの名台詞も、「わかってくれたか!」の後の満面の笑みも最高に吹いた。

散々ネタにしておいてなんだがメタルギアシリーズにおけるライジングの立ち位置を考えると、ポッと出なのにその出番だけで強烈なインパクトを残すというキャラ作りはかなり完璧に近い回答だという気がする。自分は上院議員がラストだと知ってプレイしていたが、リアルタイムでやった大抵の人はサムがラスボスだと思っていただろうから「この人がラスボスなの?ほとんど出てきてないオジサンじゃん……」→「なんじゃこいつはぁ!!!」ってなったんだろうか。

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ゲームシステム

予想していたよりQTE(Quick Time Event。ここで△ボタン連打!みたいなのが出て、足りないとゲームオーバーになったりするやつ)が多い。凄いスタイリッシュでカッコいいとは思うのだが、付き合わされてる感結構あるというか……。「(普段はこういう操作要求されないけどここでは)○○しろ!」っていうのが多くてミニゲーム集的なイメージ強い。その結果できた「絵」は確かにすげぇカッコいいんだけどそれ作るためにプレイヤーに協力させんなやという……。ボス戦やイベントだけならまだしも、雑魚敵も普通に攻撃するよりも、途中で出てくるQTEに従った方がスムーズに戦える。無線で「雑魚には構わず先に進め!」って言われる割に謎バリアで阻まれたりするし、自由度が高いとはあんまり言えない。

アクション系のゲームで反復横跳びで相手の攻撃をかわすコマンドが無いのはかなり思い切った仕様である。かわりに相手の攻撃に対するカウンターであるシノギを基本的な防御として使用する……というかシノギ無いとゲームとして成立していないような内容でこれ出来ないとどうすることもできない。これが単なる防御くらいで済んでればいいのだがシノギ→斬撃モード→残奪がセットになっていて、毎回毎回スタイリッシュモード→QTEやることになるからテンポ悪いというか……。敵から受けるダメージ大きいから手間かかる残奪を定期的にやっていかないといけないのもちょっと……。

このシノギを終盤まで何となくでやっていたのだがとうとうサム戦で詰まり、連続で攻撃が来たときシノギはどうやるのかをネット上で調べた。結果、どうやらシノギのやり方が違ったらしいことが分かった。説明だと「左スティックを敵の攻撃の方向に倒して□」ってことだったが正解は違う。「①左スティックの縁に敵の攻撃方向と反対側に親指を置いておく②攻撃が来たら左スティックは敵攻撃方向に、倒すのではなく『弾く』③同じタイミングで□」だった。信じられないくらい簡単にサムが倒せたのでクリアしたのに徒労感で精神的にすごい疲れた……。アクションゲームなんかの一瞬でやらないといけない操作の説明が間違っていると凄いストレスを感じる人間なのである。ハンマー持ってる雑魚もそれまで対応できなかったけど、これ踏まえたら何とかなるようになった。なんであんなに苦戦してきたんだろう……。

それとクリア時点でのセーブデータの総プレイ時間が約8時間だったのだが本当にこんなに短かったかな?短い短いとやたら言われる本作だが、体感ではもっとプレイしているような気がするんだけど。

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