この間見に行ったスーサイド・スクワッドの上映前に予告編が流れていて、あまりのインパクトに視聴決定した映画。ジェーン・オースティンの「高慢と偏見」にゾンビ要素を加えた、セス・グレアム=スミスのマッシュアップ小説が原作。
私は元ネタであるオースティンの古典小説は既読であるが、グレアム=スミスの原作は未読。話の展開はオースティンの元ネタの話とほとんど同じなのでゾンビ以外はあったなぁこんなのって感じで見ることができた。
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オースティンの元ネタはそれほど大きな事件が起きるわけでもなく、時に辛辣な人物の描写で恋愛や結婚にまつわる心理を描いた作品であるが、そういう作風だから新しい要素を入れる余地があったのかゾンビが入ってきてもストーリーは驚くほど元ネタに忠実である。てっきりもっと別物になると思っていたのに。
それだけにゾンビというかバトル要素の差異が際立つというか、期待通りのシリアスな笑いを提供してくれる。もう公式のストーリー解説の、ベネット五人姉妹はカンフーを極めていてゾンビと戦う日々……というので既に笑っていたのだが、ダーシーはレザーコート着て日本刀持ってて、キャサリンは眼帯付けた英国一の剣士でやりたい放題である。
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ダーシーのプロポーズをエリザベスが断るシーンや、キャサリンがエリザベスにダーシーの申し出を以後も受け入れないよう強要するシーンは、元ネタでも重要な場面ではあるが会話のみだった(……はずである。とりあえずチャンバラはしてなかったと思う。多分)のが戦闘シーンになって映像映えするから映画化は向いてたのかもしれない。
そんなこんなでエリザベスたちは結ばれて結婚式となりハッピーエンドで良かった良かった……と思っていたが、ゾンビ映画はやっぱりそれでは終われないらしく、原作では凄い小物という印象であったウィカムが軍勢を引き連れた大物の振る舞いで帰ってきて「お前、元ネタの一万倍タフだよ……こんなキャラだっけ?」となって終了する。橋をぶっ壊した意味ってなんだったんだろうか。
ところでゾンビ黙示録の四騎士ってなんだったんだ。最後にも出てきたからゾンビ側のなにかなんだろうけど、たぶん原作では何かの設定がある奴なんだろうな……。
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