邦題の副題の通り、トラと一緒に太平洋を漂流する話であるが、単純なサバイバルものというわけではない。また漂流はメインのストーリーではあるものの、そこに至るまでの主人公の人生にも尺を割いているし、見終わるとその部分が重要であることに気付くつくりになっている。
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あらすじ
小説家のヤン・マーテル(原作の「パイの物語」の作者)が、創作の糧になりそうな話を聞けるときいてカナダ在住のパイの元を訪れる。パイはトラと一緒に漂流した話をヤンに話す。
パイはインドで動物園を営む両親の元で育ったが、経営難から家業を畳んでカナダに移住することに。ところが、カナダで売却予定の動物を一緒に積んだ船が太平洋上で難破、人間の生存者は緊急ボートに乗ることが出来たパイ一人となった。しかしそこにはベンガルトラのパーカーも載っており、漂流を共にすることになる。
感想
以前テレビで放映していたものをPCで録画していたがハードディスクデータの整理をする過程で消化しないとなぁとなった、というくらいの軽い気持ちで見ることになった。
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漂流するまでの話長いなぁと思っていたが、お話のオチの部分に関わってくる部分が多いのでこの辺の描写は確かに切れないなぁ。神学や宗教の話をあれだけしている時点で単なるサバイバルにならないのは予想していたが、メタファーだらけの話だった。良く考えると「動物に例える」っていうのは凄い古典的な手法だな。
これポスター画像を見て初めて気づいたのだが、CGがウリになってる映画だったんだなぁ。アバター以来の映像美!みたいなことが書かれている。CGであることは気づいたのだが、そういうことを全く期待してなかったので改めて言われて意表を突かれた。本物の虎を使うのは危なくて出来ないから、昔は撮れなかった絵なんだな。「CGの絵」と「象徴的なシーンの多いストーリー」を両立させた上手い作りの作品であると思う。
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