普段デザイナーはどのようにしてデザインを決めているのか?を分かりやすく紹介してくれる本。基本的には雑誌やパンフレットのデザインの話になるが、色・写真・グラフなどの話は全般的なデザインに通ずる内容である。
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冒頭の第1章で料理に関する書籍のデザインについて軽く例を見せてくれるが、ここから早速面白い。読者層や伝えたい内容によってデザインが変わるので3パターンについてそれぞれの例を見せてくれる。どの例も、ああこういうデザイン見たことある!という感じである。
以降は第2章目が必要となるデザインに影響する「どの情報をクローズアップすべきか、どのように強調するか」という課題、第3章目は文字、色、写真等の使い方によってどのように印象を変えるかというテクニックを扱う。大抵の章でAのパターン、Bのパターンという具合に別々の方法を取ったものを比較して載せてくれているのだが、同じ素材を使っているのにまったく印象が違うのに驚く。そしてどちらのほうが良いのか、なぜそうなのか?も明確である。
今までなんとなく良し悪しを決めていたものに、かっちり理論がついていくのが面白い。そしてこういう知識があると、これから見るものに対して「これはこういう意図でこの層に向けて発信されているんだな」ということに見当がつくようになりそうだ。見ている側の気持ちになって何かを作るのはどんなものにも応用が利くように思われる。
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Kindle Paperwhiteを購入以降、iPadで電子書籍を読むことは少なくなった(以前は漫画はiPadで読んでいた)が、今回は久しぶりに取り出した。Amazonの商品ページにもある通り固定レイアウトデザインになっており、更にカラーの要素が重要(実際、色についての章がある)なので、画面の小さいiPhoneやカラー表示できないKindle Paperwhiteで読むのに適していない。
この本では触れていないが、この辺を踏まえると今後は更にデザインは複雑なものになっていくのかもしれない……と思っていたら、公式サイトも凝ったつくりになっていた。おみそれしました。
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