ジョーゼフ・ヘラーのベストセラー戦争風刺小説の映画化。長らく絶版になっていた翻訳小説が今年になって新版として復刻して読むことができた(記事)ので、その映画版である本作も見てみた。
第二次大戦時、イタリア軍と戦う為に地中海に駐留する米軍を舞台に、ヨッサリアン大尉が爆撃機での出撃から逃れようと画策するが……という話。原作同様、シリアスなのかブラックユーモアなのかスレスレな描写である。
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どんな内容になるだろうかと思って見たが、結構原作が再現されている。原作小説は時系列をいじるという変わった試みをしていて映画化でどうなるかなぁと思ったが、章ごとにぶつ切りにされている構成はそれはそれでやりやすかったのかもしれない。映像化の影響を一番受けてるなぁと思うのはスノードン死亡のシーンで、原作では最後に位置しているのだがこちらでは回想が何段階かに分けて流される。
見た後で知ったのだが、ネイトリー大尉役をサイモン&ガーファンクルのアート・ガーファンクルが演じている。監督のニコルズがこの映画の前に撮影した映画「卒業」で彼らが音楽を担当した経緯があって採用となったようだ。なんでポール・サイモンは出ていないんだと思って調べてみたら
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実は同作の撮影には相方のサイモンも参加していたが、ニコルズ監督はサイモンの出演シーンを全カット。結果的に、ガーファンクルだけが出演している形になってしまった。そのことについて、ガーファンクルはニコルズ監督を名指しで批判。
サイモン&ガーファンクル、活動停止の裏側を明かす 俳優デビューが引き金に - シネマトゥデイ
こういう経緯があったらしい。サイモンは何の役だったんだ……?ネイトリーの方は明らかに出演カットが無理な重要な役なのだが、サイモンが演じたキャラはそうでもなかったのか?
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