エスター

いわゆる衝撃のラスト・意外なオチ系の映画の話題になると良く名前が上がる作品。前から気になっていたのだがようやく見ることになった。

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三人目の子供が死産となったコールマン夫妻がその代りを求めてか、孤児院から少女を引き取る。その少女エスターは最初は賢くまともな印象だったが引き取ってから奇妙な行動をとり始め……という話。邦題はエスターだが原題は孤児を意味するorphanである。

エスターが暴力を奮って他人を傷つけるシーンはそれほど怖くなかったのだが、万力で自分の骨を折るシーンで「うわぁ、こりゃあ駄目だ……」という感じに。腕の肉の中で骨がボキッといくのを見せられるがこういう描写駄目なんだよ……。

これは両親のDVを外部に対して装うという、9歳の少女とは思えない社会的な攻撃であるわけだが、この後も物理的とは限らない背筋が凍るような「攻撃」が続き、コールマン一家を次々に片づけていく。

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そうして終盤になってエスターの正体が明らかになりクライマックスとなる。衝撃が来るのはラストというよりは、この正体が明かされる時だろう。だが確かにショックではあったがなんだか腑に落ちた感情の方が強かった。サイコキラーなのは言うまでもないが、不可解というわけでもない。超能力的な要素無しでこういう話を作ったのは感心である。

子供が産まれなかったので代わりに里子を……というあたりは作中では特に問題視されていないのだが、こういう代替として預かるのって不味いんじゃないか?という気がする。これは里親の文化が薄い日本人的な発想なのかもしれないが、両親にも問題が無いわけではない(過去に不倫問題があった事が会話から分かる)のでエスターでなくてもイザコザはあったんじゃないか?本人には何の罪もないが父親役のピーター・サースガードはカルト映画フライトプラン(記事)に出ていたこともあって、なんか余計にアホに見えてしまうんだよな。

余計な心配なのかもしれないが、エスター役のイザベル・ファーマン(調べたら1997年生まれだった)はこんな役をやったら精神に影響をきたすとか言われなかったのだろうか?子供の人権に非常にうるさい昨今だと絶対そういう声がありそうなのだが……。

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