バットマン:キリングジョーク – アラン・ムーア

何もかもジョークなんだよ…みんなが大仰に崇め奉っているものも、後生大事に戦い守っているモノも…すべては桁外れにバカげたジョークさ

だったらそいつを楽しみゃいいだろ?なのに…
おめぇはなぜ笑わねぇんだ?

1988年、アラン・ムーア作。50ページも無い短編であるにも関わらず、本作以降のバットマンとジョーカーの解釈におそらくもっとも強い影響を与えている。

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ドゥームズデイ・クロック – ジェフ・ジョーンズ

アメコミ界を以前/以後で切り分けるほどの影響を与えた伝説的作品『ウォッチメン』の続編に当たる。とはいうものの前作のような読者に高いIQを求める内容ではなく、DCキャラクターを使ったクロスオーバーとして読むべき作品である。

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合格のための! やさしい三角関係入門 全2巻 – 缶乃

百合漫画『あの娘にキスと白百合を』作者、缶乃の最新作。通称『やさかん』。

決まった二人の固定カップリングが好まれる傾向にある百合界隈に、あえて三角関係という真っ向から対立する要素を中心に据えて挑む作品。

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パイナップルARMY 全6巻 – 作:工藤かずや 画:浦沢直樹

1985~1988年連載の浦沢直樹連載デビュー作。戦闘インストラクターを務める主人公が、戦闘訓練を必要とする訳ありの依頼者を通して事件に巻き込まれていく様を1話完結形式で描いていくハードボイルド連作短編。

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忍者と極道 – 近藤信輔

決めようか 『忍者』と『極道』 何方(どちら)が生存(いき)るか、死滅(くたば)るか!

『現代版甲賀忍法帖+プリキュア』……という言葉で説明していいのか困る漫画。

昔「なんでもやり過ぎるのがチャンピオンの漫画。エイケンはエロとかなんとか言われてるけどあれは『おっぱいに関してやり過ぎてる』から由緒正しい秋田書店の漫画なんだ」という意見を聞いてこれ以上無いくらい深く首肯したことがあるんだけど、本作からもそんな印象を受ける。

秋田書店はやっぱ偉大(パネ)ェや……。えっ、講談社……?

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宝石の国 – 市川春子

フォスフォフィライト
おまえの仕事がやっと決まったよ

鬼!悪魔!市川春子!月刊アフタヌーンが発売する度に読者の「これ以上酷い展開にはならないだろう」という希望を打ち砕き、苦しみの底を毎月更新し続ける地獄のボジョレー・ヌーボー。主人公フォスフォフィライトを襲う余りにも非情な展開の数々で、曇らせ隊からすらも笑顔が消えた。

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