シャッターアイランド

孤島を舞台にしたサスペンス映画で、タクシードライバーで有名なマーティン・スコセッシが監督。いわゆる衝撃のラスト系の作品となる。

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先にウルフ・オブ・ウォールストリート(記事)を見ているのだが、マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオのタッグはこっちで先にやっていたんだなぁ……と思ったら、この作品でタッグ4作目だそうである。この二人そんなに気が合うのか?猥雑で明るかったウルフ・オブ・ウォールストリートとは打って変わって、こちらは陰鬱になること必至の内容だった。

舞台は1954年のボストン。シャッターアイランドというタイトル通りの閉ざされた島に主人公テディ(レオナルド・ディカプリオ)が同僚と共にやってくるところから始まる。BGMは過剰なほどおどろおどろしいし、一つしかない港が唯一の外界との繋がりだし、電流の流れる金網に囲まれてるし、分けありなのが丸わかりの島だ。会話から精神に関する患者たちの隔離病棟であると最初思っていたが、テディたちは医者ではなく保安官であり、実は精神をきたしているだけでなく凶悪な犯罪者たちの収容所であることが分かる。主人公らは逃げられないはずのこの島で行方が知れなくなったレイチェルという囚人の調査でこの島に来たのであった。

何かを隠している様子の収容所職員を調べていく中で、テディの回想がたびたび挟まるようになり、どうやら彼も過去に色々あったことが明かされる。元軍人でナチスの犯した虐殺を目の当たりにしたり、放火魔に妻を殺され、その仇をうつチャンスをうかがってここにやってきたことが分かる。そこからは心象風景や夢の映像がたびたび流れてくるわ、お前は騙されていると言う人間が現れるわで何が現実なのか分からない状態になる。

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さながらフィリップ・K・ディック(ブレードランナーを初めとして、最も作品が映画化されたSF作家)作品の様な「現実か?虚構か?」という世界である。そして、こういう展開になったら当然こうなるよねという感じの展開とラストが訪れる。このタイプの作品のズルいところは、いくらでも解釈が出来ることである。なにせ本映画の内容は、解釈によってはすべて主人公の演出に過ぎないかもしれないのだ。ネットで調べると深読みしているサイトが結構あるが、公開当時は色々な解釈をするのが流行ったのだろうか?こういうのを追ってもしょうがないと経験的に思うんだけどな……。

スタッフを調べていたら音楽担当がロビー・ロバートソンであることに気付いた。ロックバンド、ザ・バンド(The Band)出身の人であるが、スコセッシがロックファン(でローリング・ストーンズやジョージ・ハリスンのドキュメンタリーも撮っている)だから呼ばれてるのかな?60~80年代のロックを好んで聞く私からするとオオッと思うチョイスなのだが、少し観客を脅かすというか怖がらせる使い方ばっかりされていて、ちょっとやり方が過剰だなぁと思ったり……。

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